近所の浜で見つけた石にフジツボがくっついてたので持ち帰りました。この石は、石組みの突堤でみつけたこぶし大の花崗岩です。
このフジツボ、節足動物門だそうです。門ってのは生き物の分け方でも大きいほうの分け方で、例えば貝やウミウシが軟体動物門、ヒトデやウニ、ナマコが棘皮動物門ってのになるそうです。でもって節足動物門にはエビやヤドカリ、カニが入るので、フジツボは貝よりヤドカリの方に近い動物、ってな考え方で間違いないと思います。たぶん。
ヤドカリに近いっていうのは、フジツボが動いているところを正面から見るとよく判ります。こいつは殻が…… なんというか外側とまん中と二重になってて、外周の殻は動かないんですけどまん中の殻は2つに分かれるんですね。でもって熊手のような触手(というよりエラみたいなの)がサッと出てきて、おいでおいでと手を振るように動かすと、またさっと引っ込むんですね。それを正面から見ると、中にヤドカリみたいなのがいて、手を出しているように見えるんです。
こういう「見た目」で似てる〜って判断するのは間違いかもしれません。けど、見られる機会があればぜひ見てみるといいと思います。面白いですよ。
そういやこのフジツボ、脱皮(?)したです。うちの水槽に入れて数時間もたたないうちに。
何か白っぽいものが内側の殻の中から出ているので、最初はゲロ吐きというか水が合わなくて内臓でも出してるのかと思ったんですけど、よく見たら皮なんですね。8体いるうち2体が脱皮してました。触手というかエラというか足の部分とペニーくんの部分と思われるところです。脱ぎ捨てられたうちの1つは水面に浮かんでました。
触手というのかエラというのかを出すついでに、チンポを出したところを見ることができました。「チンポ」と書くのは問題ですか。んじゃ男性性器…… って、余計生々しいような…… とにかくこれが近くのフジツボまで伸びるくらいの長さで、あちこち振り回してはまた引っ込めてたです。ムチ振ってるみたいでびっくりしました。
『海辺の生きもの』(山渓フィールドブックス8 ISBN4-635-06048-9)では雌雄同体
との事で、アメフラシ等と同様、相手がいないと受精しないみたいですね。自家受精なんてのはできないのね。
中身というか足を出している画像が撮れればよかったんですけど、10数回試して全部タイミングが合わなかったので今回は断念しました。いいのが撮れたら画像を差し替えておきます。
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