自転車でぶらぶら走ってたとき、ふと池を見ると一面緑色になったところがありました。藻やウキクサではなく、もっと凸凹している感じがしたので自転車を止め、覗いてみたところ……。ハスが生えていない水面がものの見事にボタンウキクサが埋めつくしていました。
観賞用としてホームセンターの園芸売り場などで見かける水草です。ウォーターレタスという名前で売られている事も多いようですね。
『外来種ハンドブック』にも書かれてましたが、西日本を中心に野生化しまくっているそうです。西日本、特に温暖で雨が少ない瀬戸内気候では溜め池が多いですから、育つのに適しているんでしょうかね。
ちなみに溜め池の数は兵庫県が一番多く(4万3千以上)、以下広島、香川、山口、大阪と続きます。見事に瀬戸内に固まってますね。密度では香川県が1番。また香川県には日本最大最古の溜め池、満濃池があります。
自分ちで育てるぶんには何の問題もないと思いますが、池などに放してしまうのはマズイです。育てられなくなったとか飽きたとかいう時は、ゴミ箱に捨てるとか食べるとかとにかく自分できちんと始末をつけないと……。それが可哀想というのなら最初から買わない&育てない事でしょう。
日本の侵略的外来種ワースト100にも選ばれているボタンウキクサ。ボタンウキクサ自体は別に悪くはない(いい悪いなんて考えて繁殖してるわけではない)んです。悪いのはそれを池などに放す人間なんです。
でもその人間は何がよくて何がダメなのか判ってないんでしょうけど。
一株取って見たところ。手のひらサイズのボタンウキクサです。葉は少し厚めという感じ。
別の株を取ってみたところ、小さい株とランナーでつながってました。イチゴみたいです。こうやってランナーを次々出して先端に芽を出し、増えていくんでしょうかね〜。種から増えるよりは繁殖しやすい感じがします。
葉の表側。小さな毛がびっしりはえてます。ビロードみたいな感じ。上に写っているのは土がくっついた指です。大きさの比較になるでしょうか。
今度は葉の裏側。表側を撮ったときより少々拡大気味です。こちらも毛が密生してますが、表側のよりも毛が丸まっている感じです。毛の形が表と裏で違うというのは元々なんでしょうか、それとも後の影響で(日光とか)こうなったんでしょうか? なんか少し不思議に思ったり。
ボタンウキクサがいた溜め池の様子です。右が岸側で、アシやらなんやら生えてます。左側はハスがはえてます。その間の水面をボタンウキクサが占領しています。
すごい繁殖力……。
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