学名は学研生物図鑑 昆虫Ⅲ(1996年2月29日 第4刷発行)より
市内の神社に初参りに行ったとき、手水鉢にカメムシがいたのを発見。けっこう綺麗だったのでデジカメで撮影しました。ハート型の白い紋が特徴的です。
ところで学名を打ち込んでて気がついたんですが、この属名のesakiiって日本語の名前か何かでしょうか? 命名者はハセガワさんということなので日本人っぽいですが。
esakiiに付いてですが、2006年8月31日に教えていただきました。和名の漢字は「江崎紋黄角亀虫」で、江崎は昆虫学者の江崎悌三さん(1899〜1957)だそうです。ウェブページ麗しきココロのreisinさん、柴田自然研究所の柴田佳秀さん、どうもありがとうございました。
日本蜘蛛学会の前身である東亜蜘蛛学会の創設に関わったり、キムラグモ発見にも関係してたりする方のようです。九州大学のカメムシ目コレクションも江崎悌三博士らによるものが中心になってるそうで。
水が滴り落ちる手水鉢の、若干オーバーハングになっている面にいたカメムシ。気がついた人は何人いたんだろう。
捕まえて、手のひらの上で撮影。胸というか背中の部分に、アイボリー色のハートの形をした紋があります。非常に判りやすいこの特徴のおかげで、図鑑ですぐに調べがつきました。これがハート型じゃなくただの三角形だと、エサキが付かない「モンキツノカメムシ」というやつだそうです。
左右に角が出ています。表面は針で突いたような凹みがあります。この凹みにはなにか意味があるんですかね?
前から撮影。二等辺三角形ですね。縁の色がメタリックグリーンってかんじで金属の鎧を着ているかのよう。
ひっくり返したところ。足は身体の中心線の近くから生えているんですね。
このあとカメムシは手の上を歩き回った後、指先に来たところで羽を広げ、どこかに飛んでいきました。
カメムシがいた手水鉢。文字が彫ってあります。右が「天明三癸卯九月」、天明3年(1783年)癸卯(みずのと う)の年の9月に鉢を進呈したのかな? 左が「願垂松子中」……? ちょっと怪しい。
左の「願」の文字の斜め右上にカメムシが写っているような感じです。この写真は一番最初に撮影したもので、このときカメムシがいたことに気づいてたかどうかは覚えてません。