机のしゃくとり虫

情報

しゃくとり虫画像No.1

和名
撮影年月日
2003年10月13日
撮影場所
自宅の机の上

怪説

最初の写真について

2003年10月11日の、もうすぐ22時になろうかという時間。机の上で模型を作ってるときに、左目の視界の中でなにかが動きました。両面テープの上で青虫が歩いていたのです。いも虫のような動きではなく、しゃくとり虫のように身体の尾端を下につけ、身体を伸ばして先端の脚で下をつかみ、身体を折り曲げて尾端を先によせ、また身体を伸ばし……、というふうに進んでました。

ぐちゃぐちゃの机の上を歩かれても、そのうち何かのはずみで潰してしまうのは目に見えているので、シャーレの中に移しました。

幼虫だし腹も減っているだろうと思い、とりあえず農協の朝市で買ったケールを少しちぎって入れておきました。「青汁」によく使われる野菜です。炒めるとけっこう美味しいです。

ということでこのまま様子を見ることにしました。

しかしこいつ、それまでどこに居てなにを食べてたんだろう? 家の中には冷蔵庫の中以外食べるようなモノはなさそうだし。家の外、ベランダにも生えてるのはガマとかアシとかデンジソウくらいかな。

写真その2

しゃくとり虫画像No.2一番最初の写真。2003年10月11日21時52分。テープの大きさから見て、全長3cm前後というところでしょうか。ちゃんと長さ測ってなかった……。

写真その3

しゃくとり虫画像No.3同日22時00分の様子。シャーレに入れたところ。中にトイレットペーパーの切れ端を入れて見やすくしてます。無漂白のだから虫への影響もそんなにないかなと思いまして。

写真その4

しゃくとり虫画像No.4同日22時30分の様子。ケールを入れたら食べはじめました。円弧を描くように頭を動かして食べていきます。

写真その5

しゃくとり虫画像No.512日の10時13分。捕まえた次の日です。写っているのはケツの部分。緑色の丸い糞を出してます。心なしか太ったようにみえます。

写真その6

しゃくとり虫画像No.613日の13時12分。ケールを食べつくし、2度目に与えた分も結構食べた後、ついに糸を吐き出しました。身体もかなり太ってます。というかかなり食べたからこれ位太ってても不思議ではない感じ。逆に、食い足りたかなあと少し不安です。

この日の夜、14日の0時までには身体を被うほどまで糸を吐いてました。体の中が製糸工場になってるみたい。

写真その7

しゃくとり虫画像No.714日の20時13分。繭の中でじっとしてました。

写真その8

しゃくとり虫画像No.8上記とほぼ同じ時間。シャーレを手に持ったところ。指との比較で繭の大きさが判りますでしょうか。判りにくいですね。光の加減のせいかどうかわかりませんが、上記の写真画像のより中の虫が見えにくいです。

写真その9

しゃくとり虫画像No.915日23時38分。中で茶色のさなぎになっています。この状態のまま1週間近くたちました。

写真その10

しゃくとり虫画像No.923日22時4分。気がついたら蛾になって出てきてました。判りにくいけど身体の横から見ています。左側が頭で、写っている大部分は左の羽です。しかしあの太った緑色のがこんな茶色の鱗粉だらけの羽が生えた形に変化するなあ。こういう「変態」ってのは昆虫のようにある程度までの大きさしかない生き物でしか出来ないのかなあとか想像したり。犬猫クラスの大きさの生き物が完全変態するとしたら一体どれだけ栄養を溜め込まないといけないのかなあとか……。

この日はそのままにし、次の日にシャーレのふたを開けてベランダに出しておきました。夕方に見たら蛾はすでに居ませんでした。無事に飛んでいったのかな。

ということで2003年10月11日から23日までの様子でした。

たまたまシャーレがあったから中にいれましたが、なかったら適当な箱に入れてラップで蓋をして空気穴をいくつか開けるとかしてたかもしれません。

普段なら入り込んだ虫は無視するか追い出すか殺すかだけど、たまに捕まえて育ててみると面白いかもしれません。毛虫だったら殺してただろうなあ……。とりあえずケールを食べてくれてよかったです。

そういやこの虫はなんて名前なんだろう? 蛾、だろうと思うんですが。

リンク

麗しきココロ
Bug's diary(観察日記)に、蛾や蝶の幼虫の観察日記があります。無事に成虫になって飛んでいった例もあれば、様々な理由で途中で死んでしまった例も公開しています。青虫に寄生した寄生バチも羽化まで観察されてたり。

文書更新履歴

2006年9月1日
リンク追加。
lf-x1@coomaru.com
公開:2004年7月12日
更新:2006年9月1日
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