以下は2003年3月2日の16時過ぎに撮影したものです。1月のときと同じく自転車をこいで図書館に行く途中、ため池のコンクリートで固めている箇所に何かがいたのが見えたので近寄ってみると、日向ぼっこをしているヌートリアでした。1月に撮ったものより近寄って撮影できたので、ここに公開いたします。
その場でぐるりと回っている最中です。体の右側を太陽に向けてたのを逆にしたので、まんべんなく暖まるように向きを変えたのかなと思ったんですが、1周して元の向きに戻ってしまいました。尾の様子がなんとなく判ると思います。
右後ろ足で耳の後ろを掻いてます。大きさは尾を除いて60cmくらいに見えました。
なかなか逃げそうに無かったので、思い切って近寄ってみました。すっと頭を浮かせたかと思うと少し甲高い声で「フーッ」とうなり声をあげ、歯をむき出しにしました。野生生物がもつ獰猛さを一瞬感じた次第です。こちらをまっすぐ向いたわけではないんですがちょっと恐かった……。
歯は図鑑にも書かれているとおりオレンジ色です。これって歯そのものの色なんでしょうか、それとも歯垢というか歯に付いている細菌類による色なんでしょうか。こんなのに齧られたら痛いどころの騒ぎじゃすまないような気がしました。
ぱっと見た目は可愛いという感じもしますけど、結局は野生生物ですからね。愛敬があるだの賢いだのと、アメリカのドラマ(シークエストとか)じゃ海の賢人みたいに描かれるイルカも気をつける必要があるみたいですし(殺戮者としてのイルカが明らかになりつつあるなんて記事がありました)、野生生物はくれぐれも甘く見ないようにしないといけないとつくづく思いました。
以下は2003年1月22日の15時半過ぎに撮影したものです。自転車をこいで図書館の帰り道、ため池のすぐ側でザザザッという音を聞きました。スズメかなんかだろうと思い気にせずそのまま通り過ぎると、また少ししてザザザッという音。鳥にしては大きい音かもと思い、音のした方を向いてみると、30cmくらいのヌートリアが金網の下をくぐって池に入っていくところでした。
ということで何枚か撮影。いずれも望遠一杯で撮影し、トリミングしてます。1999年に撮ったものより見やすいだろうと思い公開することにしました。
茎のようなものを両手で掴み、もぐもぐと食べているところです。まわりにある枯れた茎はハスです。ヌートリアの左にハスの実がはいってた蜂巣が見えますね。
ひたすら泳ぐヌートリア。だいたい30cmくらいの大きさで、子供じゃないかなぁと思いました。少なくとも以前真夜中に見たヌートリアよりは小さかったです。
以下、1999年10月10日公開及び2002年11月28日追加分の文章と画像です。
帰化動物で有名?な、ヌートリアです。でっけえネズミ…… というより全然違う別の生き物という感じ。げっ歯目ということですので、リスやネズミ等と遠い親戚ってな感じですか。この画像を撮った時は、おっとりしていて、近づいてもまったく動じようとしませんでした。私が出会った奴に限っての話なのかもしれませんが。そういや泳いでる奴らは池に近づいていくと逃げるように遠ざかっていきます。
場所は県立城西高校の西側にある2つの池のうち、西側の方です。ただ、東側の方にも住んでます。池自体はまわりをコンクリートで固められたうえに金網まで張り巡らされてますが、水門で互いに通じているので出入りは自由みたいです。東側の池で見た時は数匹いました。池を覆っているヒシを喰ってる感じでした。しかし10月に入ってヒシは枯れ、葉や茎は変色してバラバラになって漂ってます。タヌキモはまだ緑色を保持してますが、ヒシほど多くはなさそうだし。冬は池底のレンコンでも食べているのかなぁ? 池にはライギョやナマズ(60〜70cmのを見た)もいますけど、魚などの動物も食うかどうかは判りません。本では草食っぽい記述をみかけます。
しかしコンクリートや金網に囲まれた池の中、どこに住んでいるのか……。葦やガマが茂っている個所があるので、その辺に巣があるのかなぁとか思ってますが。
1999年10月9日の20時過ぎにこの池の近くを通ったところ、池の中へと続いている階段のところになにやら黒っぽい毛玉があるのを発見。すぐにヌートリアと判りましたが、つい「ぎゃっ!」と声をあげてしまいました。しかし、まったく動じようとしません。次の日、同じ時間に同じ場所に行ってみたらまたもや居ました。デジカメを用意してたので画像を撮ってみた次第。
1999年10月10日撮影。上の画像は明るくしてます。この画像は撮影したそのままの画像のトリミング版です。
ガードレール等からだいたいの大きさが想像できますでしょうか。鼻先からケツまでの体長が50cmくらいって感じでした。長くて太そうな毛が体を被ってますが、長くて太めの尻尾には毛は生えてなかった感じです。暗くてイマイチ判別できませんでしたが、皮のように見えました。
元々は南米の生き物で、毛皮をとる目的で昭和14年頃に来日してます。来日と言うか拉致と言うか。時代が時代なだけに、中国東北部、満洲は関東軍の防寒具用だったのかもしれません。他にもイギリス、フランス、ポーランド、ドイツ、アメリカ、旧ソ連等で野生化してるそうです。日本では広島、岡山、兵庫、岐阜、愛知等の河川、沼にいるそうです。
勝手につれてきた生き物の例にもれず、いつのまにやらあちこちに住み着き、帰化してしまいました。
害獣とされてますが…… まぁ…… こういうところで「生き物には生きる権利というものがある!」等とほざくつもりもないですけど…… 数が少ないのは守れ〜だけど、ヌートリアは日本で全滅してもそういう事言い出す人はいないかもですね…… 農作物を荒らされるっていう現実はあるんでしょうけど、なんともしっくりこないと感じてます。
知性がある!って事になったら一部の連中が騒ぎ出すかな?
2002年5月6日追記。上記のを改めて読んでみると、「ヌートリアを害獣にするな」とか言ってるように受けとれますね。とりあえず帰化生物を、特に現在の生態系を大きく破壊するような生き物を絶滅させるというのは当然だろうと思ってます。生態系って考え方が果たして正しいのか間違ってるのかは判りませんが、そういうことがよくわかってなかった明治時代ならともかく、平成の世の中にもなって未だに100年前と同じ感覚で話してはまずいだろうと。人間の感情を持ち出してきてはまずいだろうと。ただ、「害獣」ということで絶滅させるってのは違うんじゃないかと思ったりするわけです。ヌートリアも殺すなら殺すで、いくらかはどこかの動物園なりで育ててみてもいいんじゃないかと思ったりするわけです。
この辺についてはもっと勉強しなくてはと思ってます。
2002年11月28日追記。俺ニュース2002年11月26日23時49分の記事で知りましたが(さらにその元はみゅるみゅれ)、Yomiuri On-Line/社会で外来のネズミから肝臓障害起こす寄生虫という記事が公開されてました。本文を読むと外来のネズミってヌートリアのことだそうで。他にもWeb東奥・ニュース/科学・環境 20021126や岩手日報ニュース等で取り上げられてました。東奥と岩手のは本文が同じだったんですが、共同通信社の記事をそのまま使ってるんだと思います。
内容を見ると、牛や鹿の肝臓に寄生する寄生虫肝蛭(かんてつ)が、ヌートリアの肝臓からも発見されたとのこと。要するに、ヌートリアの肉を生で食うなって事ですね?
なんか違うなと思いつつ記事を読んでいったら、家畜のウシなどが行けない場所にもヌートリアが出没し、寄生虫を広める可能性がある。水辺の野草や山菜を生で食べるのは注意してほしい
と書かれてます。
この話、ヌートリアから寄生虫を発見した北海道にある酪農学園大の浅川満彦助教授の話とされてます。記者が勝手に話を作り替えたんでなければ、ヌートリアのいるところで採った草は生で食べないのが無難なんでしょう……。
2002年の夏、とある池にはえていたヒシやハスの実を生で食べました。ヒシの実は栗のような香りで食感は梨に似ており非常においしかったです。で、その池にもヌートリアがいたんですね。
食べたのは実の中身なので、そこまではこの寄生虫も入ってこれないだろうと、思っておく事にします。
肝蛭についてはサナダ虫事典や蠕虫 Helminth等に写真が掲載されてます。感染症の話というページでは、エキノコックス症と診断された例が紹介されてます。
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