JR山陽本線、西明石と大久保の間にある踏切で見つけた伏せ越しです。鉄道の線路と水路が交差しています。水路は線路の下にもぐりこみ、反対側で再び上昇して吹き出しています。水は、写真画像の向こうから手前へと流れていました。
最初これを見たとき、「サイホンの原理かー」と思いました。でもって調べてみたら違ってた事が判明。
サイホンは水等を一旦上にあげ、下に落とします。熱帯魚を水槽で飼っている人は、サイホンの原理を使ってホースで水換えをしてる人が多いと思います。
今回の線路をまたぐ水路は、一旦上がるんじゃなく下がっています。で、反対側で上昇してる。これは「逆サイホン」とかいわれているそうで。
さらに調べるうち、通潤橋の水路というページを発見。サイホンや逆サイホンについて調べている様子が書かれているページですが、ここで「伏越し(ふせこし)」という単語を知りました。「伏せ越し」「伏越」などの表記があるようです。
伏せて越す……。非常に判りやすく、いい響きの言葉だと思います。
最初の写真画像の、手前側にある吹きだし口。レンガで造られ、コンクリート製の蓋がしてあります。
2枚目の写真画像の吹きだし口を線路側からみたところ。線路は周囲より低くなっています。吹きだし口との高低差は1.5m弱ってところでしょうか。この目測は非常にいいかげんなので信じないほうがいいです。
線路を挟んで反対側、吸い込み口の方。金属製の柵があり、ゴミなどを引っかけていました。中で詰まると補修が非常に大変そうなので柵があるのは当然なんでしょう。
レンガ造りというところが年代を感じさせてくれました。で、造られた年代が気になりました。図書館で郷土資料を漁ればなにか見つかるかな?
Wikipediaで調べたあと神戸市文書館 神戸歴史年表でも調べてみましたが、現在のJR山陽本線(JR神戸線)の神戸ー姫路間は1888年に開通しています。ちなみに大久保駅は1888年12月23日に開業(90周年のときに切符を買った想い出が)。もしかしたらこの伏せ越しはその頃からあるのかなあとか思ってみたり。途中で改修工事などやってるとは思いますが、もしかしたら100年以上たってたりして。
造られた時期については推測ですので、真実はもっとあっけなく、また面白いものかもしれません。21世紀になってから造られたって事はないと思いますが……。
補足。この踏切の場所、「大久保町大久保町」と書きました。これは変換ミスとか思い違い、書き間違いではありません。読みは「おおくぼちょうおおくぼまち」。これと隣接してる「大久保町大窪(おおくぼちょうおおくぼ)」なんて地名もあります。最初と次の「おおくぼ」はアクセントの箇所が違っています。
伏せ越し関係のページなんぞを。