セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ

情報

セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ画像No.1

和名
セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ
学名
Uroleucon nigrotuberculatum (Olive)
撮影年月日
2002年6月13日
撮影場所
兵庫県明石市の溜め池の土手

怪説

訂正

2003年11月6日追加。大学院で昆虫を研究しておられるTさんよりメールがあり、学名などを教えていただきました。ほぼ間違いなくセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシでしょうとの事ですので、和名や学名など書き換えておきます。あと、このアブラムシを食ってた虫をテントウムシの幼虫と書いてたんですが、クサカゲロウの幼虫との事でした。どうもありがとうございました!>Tさん

2003年6月22日追加。この画像のアブラムシ、「セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ」だろうと思います……。ふたばの虫板で知ったのですが(よく見てます/貼った&発言した事はないんです)セイタカアワダチソウ専門のアブラムシがいたんですね。セイタカアワダチソウ自体は外来種なので、それにくっつくセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシも外来種なんだそうです。Googleで検索してみると38件ほどヒットしますね。

とりあえず近いうちに図書館で調べてみて確認し、学名とか判明しだい更新することにします。

最初の写真について

セイタカアワダチソウの茎にびっしりくっついてたアブラムシです。地方によってはゴキブリのことをアブラムシと言ったりしますが(羽がテカテカ光ってて油っぽい感じがするからかも)、和名の類いでアブラムシといえばこの小さくて草の茎にくっついてるこの虫のことを指すでしょう。アリマキとも言ったはずですが、アブラムシとアリマキの言葉の使い分けはどうなってるんでしょう?

アブラムシの色ですが、よく見かけるのは黄緑のですかね。時々赤っぽいのも見ます。画像のものがその赤っぽい奴です。セイタカアワダチソウにはこの赤いのがびっしりくっついているのをよく見かけます。くっついていると言っても単にくっついてるだけではなく、口(口吻)を茎に突き刺して、汁をすってます。見てると思わず背筋がゾクッとします。あのセイタカアワダチソウを自分の腕だと思ってみましょう……、かゆいどころか半狂乱になるかも。

画像をよく見ると、後脚を浮かせているものが見られます。茎に突き刺した口吻で身体を支えてる感じですね。何か凄いわ。

この長い和名の虫ですが、コウゾリナ−ヒゲナガ−アブラムシと3節の単語からなってます。コウゾリナはキク科の植物。ヒゲナガというのは触角が長いことに由来してるんでしょう。コウゾリナだけではなく、キク科の植物に寄生してるそうです。セイタカアワダチソウもキク科の植物なので、たぶんこいつだろうと思ったわけです。

写真その2

アブラムシとクサカゲロウの幼虫左にみえる妙な虫はテントウムシの仲間の幼虫だと思います。頭が下になってます。テントウムシの幼虫はアブラムシを食べるので(体液を吸う)食べ物探しに寄ってきたのかもしれません。

テントウムシの幼虫がアブラムシを顎で挟んでいるのを見たことがあります。いかにも「食ってる」という感じがして、結構凄かったです。

とりあえずここに写っている、左側の虫はクサカゲロウの幼虫でした。まだまだ勉強が足りませぬ>わし

というかテントウムシの仲間の幼虫だなんて、えらくあっさりといいかげんに決めつけてしまったのはなんでだろう? 似てたからかな……。思いこみって恐いですね。

ちなみにクサカゲロウの類いの幼虫はアブラムシやカイガラムシの天敵になるものが多いんだそうな。クサカゲロウの成虫は何度か見たことがあるんですが、幼虫は知らなかったわ。ウスバカゲロウの幼虫のアリジゴクみたいに地面にいるんじゃなかったのね。

雑文

アブラムシにとってテントウムシの幼虫は天敵になります。でもって味方もいます。アリ達ですね。アリはアブラムシのお尻からでる蜜を貰い、代わりにアブラムシを外敵から守っているんだとか。アリとアブラムシが一緒にいるところはよく見かけますし、アブラムシがお尻から液を出している(丸くなってました)ところも見たことはあるんですが、その液をアリが吸っているところはまだ見たことがないのでした。

アブラムシというと、野菜や園芸植物にびっしりくっついて汁を吸うために、普通は害虫として扱われてます。食虫植物にもたかるので、食虫植物の愛好家からも嫌われてます。

虫を食べる植物なのにアブラムシはダメなのかと思う方もおられるかもしれません。食虫植物は捕虫葉と呼ばれる、虫を捕らえるための粘液や消化液を出す特殊な葉をもつものが多く、蜜等の匂いで寄ってきたアリや飛んできたトンボ等が引っかかるわけです。でもって特殊になっているところ以外は普通の植物と変わりありません。アブラムシは捕虫葉に引っかかるものもあるでしょうが、捕虫葉にたどり着く前に茎などに口吻を刺し、汁を吸ってしまうのです。

ところでこのアブラムシ、カメムシ目なんですね。カメムシ目の中にカメムシ科、セミ科、ヨコバイ科等があり、アブラムシ科というものもあるわけです。カメムシとセミは顔が結構似てます。ヨコバイやウンカもそうです。ただ、アブラムシは……。まぁあいつの顔をじっくり見たことはないので(小さくて判らんという話も)あんまりはっきりしたことは言えないんですが。似てるのはその長くて細くて茎に突き刺す口吻くらいのような気もしました。どのへんに共通点があるんでしょう……。この辺調べると結構面白いかもしれません。小学生の方、夏休みの自由研究にどうでしょうかといい加減なことを書いてこのページおしまい。

lf-x1@coomaru.com
公開:2002年8月18日
更新:2003年11月6日
正当な引用の範囲を越える無断転載は一切お断り(生物写真画像のみ例外あり)。
Copyright 1999-2007 Mule. All rights reserved. Never reproduce or republicate without written permission.
HTMLメールを送らないで下さい。注意事項を無視したメールは破棄する可能性があります。